住宅型ホームに新設「登録施設介護支援」🏠 報酬議論と囲い込み是正の論点News

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住宅型ホームに新設「登録施設介護支援」🏠 報酬議論と囲い込み是正の論点

住宅型有料老人ホームに入居している方のケアマネジメントについて、いま国の審議会で新しい議論が始まっています。

2026年8月5日に開かれた社会保障審議会・介護給付費分科会で、来年度の介護報酬改定に向けた論点として「登録施設介護支援」という新しい類型が取り上げられました。介護ニュースJointが同年8月6日に報じています。

聞き慣れない言葉かもしれませんが、これは住宅型ホームで暮らす方の毎日に直結するテーマです。今回は、このニュースを起点に、ご利用者様・ご家族、そして福祉・介護に関わる事業者にとって何が論点になるのかを整理します。

今回取り上げるニュース

今回取り上げるのは、介護ニュースJointの記事「登録施設介護支援の報酬、審議会で居宅の踏襲を求める声相次ぐ 同一建物減算は意見分かれる=介護給付費分科会」(2026年8月6日)です。

厚生労働省が8月5日の介護給付費分科会で、住宅型有料老人ホームの入居者を対象とするケアマネジメントの新類型「登録施設介護支援」を議題に上げ、「適切な報酬のあり方をどう考えるか」を今後の論点として示した、という内容です。

ポイント:報酬や運営基準の具体像はこれから。厚労省は年度末にかけて議論を本格化させる構えとされています。つまり、いまはまだ「決まったこと」ではなく「これから決まること」の段階です。

「登録施設介護支援」とは何か

登録施設介護支援は、2026年6月に成立した改正法に盛り込まれたケアマネジメントの新しい類型です。報道によると、主な特徴は次の3点です。

  • 対象は住宅型有料老人ホームの入居者
  • ケアプラン作成に加えて、生活相談なども担う
  • 原則1割の自己負担を徴収する
ここが大きな変化:これまで居宅介護支援(ケアプラン作成)には利用者の自己負担がありませんでした。新類型で自己負担が生じるとすれば、ご本人・ご家族の家計にも関わる話になります。制度の詳細は今後決まるため、確定情報は必ず最新の公表資料でご確認ください。

背景には、住宅型ホームが高齢者の住まいとして急速に広がってきた一方で、そこで提供されるケアマネジメントの位置づけが十分に整理されてこなかった、という事情があります。住まいとサービスの関係を制度としてきちんと見える化しよう、という流れの一つと読み取れます。

審議会で相次いだ「居宅を踏襲してほしい」という声

この日の会合で目立ったのは、既存の居宅介護支援の報酬を概ね踏襲すべきという意見でした。

  • 全国老人福祉施設協議会の小泉立志副会長は、制度の複雑化を避けるためにも現行報酬の継承が望ましいと要請
  • 日本介護支援専門員協会の濵田和則副会長は、生活相談などの新しい業務が加わることや、1つの事業所が複数の住宅型ホームの入居者を受け持つ可能性を踏まえ、居宅介護支援に準じた報酬への配慮を要望
  • 連合の平山春樹局長は、相応の評価がなければ地域の居宅介護支援事業所が参入しにくくなり、「利用者の選択肢が狭まる懸念がある」と指摘

三者の主張は立場こそ違いますが、共通しているのは「担い手がいなくなれば、結局は利用者が困る」という現場感覚です。報酬の議論は事業者の都合の話に見えがちですが、実際には支援を受ける側の選択肢の広さに直結します。

「囲い込み」批判と同一建物減算をめぐる意見の分かれ

もう一つの大きな論点が、住宅型ホームの系列事業所による不適切な「囲い込み」や「使い切り」への対応です。会合では、十分な是正措置を組み込むよう求める意見が続出し、「入居者の自立支援に逆行する」といった厳しい批判も出たと報じられています。

ここで言う「囲い込み」とは、入居者が同じ系列のサービスしか選べない状態や、支給限度額いっぱいまでサービスが組まれてしまう状態を指す言葉として使われています。

一方で、既存の同一建物減算(同じ建物の入居者にサービスを提供する場合の報酬減額)のあり方については、意見が分かれました。減算の強化・厳格化を訴える委員がいる一方、健全な事業所にまで不利益が及ぶことを心配する声もありました。日本医師会の江澤和彦常任理事は、移動コストを勘案するのは当然としつつ、質の高いサービスを提供する事業所は評価されるべきで、「良貨が悪貨に駆逐されることのないようにしてほしい」と呼びかけています。

読み解きのポイント:論点は「一律に締めつけるか」ではなく、「不適切な運営をどう是正しつつ、丁寧な支援をしている事業所をどう評価するか」というバランスにあります。ここは私たち事業者にとっても、日々の支援の質を問い直す機会になります。

ご利用者様・ご家族にとっての意味

住宅型ホームへの入居を検討されているご本人・ご家族にとって、今回の議論は次の3点に整理できます。

変わりうる点 確認しておきたいこと
ケアマネジメントの費用負担 自己負担の有無・金額の見通し
ケアプランを立てる担当者 外部の事業所も選べるのか
利用するサービスの選び方 系列以外の事業所も選択肢に入るか

見学や相談の場では、「この住まいで暮らすと、どのサービスを誰が組み立てるのですか」「他の事業所を選ぶこともできますか」と率直に尋ねてよいと考えています。丁寧に運営している事業所ほど、その質問にきちんと答えてくれるはずです。

福祉事業者・介護事業者にとっての意味

事業者にとっては、報酬水準そのものよりも「説明できる状態をつくれているか」が問われる局面だと感じます。

  • ケアプランの根拠が記録として残っているか
  • サービス量が「本人の必要」から積み上がっているか
  • ご本人・ご家族に選択肢を提示できているか
  • 外部の事業所や医療機関との連携の記録があるか

囲い込みが問題視される背景には、「結果として本人の選択が狭まっていた」というケースがあります。悪意の有無にかかわらず、記録と説明がないことがリスクになる時代です。制度が固まってから慌てるのではなく、いまのうちに運営の透明性を高めておくことが、いちばん堅実な備えになります。

札幌・北海道の地域福祉にとっての意味

北海道は冬季の移動が大きな負担になる地域です。訪問系サービスの移動コストは本州以上に重く、同一建物減算のあり方をめぐる議論は、道内の事業運営にとって他人事ではありません。

また、札幌市内でも郊外や周辺市町村では、そもそも選べる事業所の数が限られている地域があります。報酬の評価が不十分で地域の事業所が参入しにくくなれば、「制度上は選べるが、実際には近くに選択肢がない」という状況が生まれかねません。

だからこそ、地域の中に複数の受け皿を残していくことが、そのまま利用者の選択肢を守ることにつながります。

わおん北海道の視点

わおん北海道では、障がい者グループホーム、訪問看護「わおんナース」、訪問介護「ケアプラスわん」、住宅型有料老人ホーム「うるおいの家」を組み合わせた包括型のケアに取り組んでいます。今回のテーマは、まさに私たち自身の運営に関わる論点です。

複数の事業を持つ法人だからこそ、「連携」と「囲い込み」を混同しないことを大切にしています。連携とは、ご本人にとって必要な支援がスムーズにつながることであり、事業所の都合でサービスを固定することではありません。ご本人が選び、私たちがその選択を支える——この順番を崩さないよう意識しています。

また、わおん北海道は「人間福祉と動物福祉の追求」を経営理念に掲げ、保護犬・保護猫と共に暮らせる環境づくりを進めています。動物との関わりが、日々の会話や笑顔のきっかけになる場面を現場でも実感しています。制度や報酬の議論が進むときこそ、「その人らしい暮らしが続いているか」という原点に立ち返りたいと考えています。

記録や情報共有については、kintoneをはじめとしたDXを活用し、支援の根拠を残しながら職員の負担を減らす工夫を続けています。透明性の高い運営は、規制対応のためだけでなく、支援品質そのものを底上げしてくれるものだと感じています。

今日から意識できること

ご家族・入居検討中の方へ

  • 住まいの費用とは別に、ケアマネジメントの費用がどうなるか確認する
  • 「サービスは系列以外も選べますか」と質問してみる
  • ケアプランの内容を一緒に見せてもらう習慣をつくる

福祉・介護事業者の方へ

  • 今年度中に、ケアプランの根拠記録の残し方を点検する
  • 外部事業者との連携実績を可視化しておく
  • 審議会の資料や報道を、月1回でも定点観測する

まとめ

「登録施設介護支援」は、住宅型有料老人ホームの入居者のケアマネジメントを制度として位置づけ直す新しい類型です。審議会では、居宅介護支援の報酬を踏襲するよう求める声が相次ぐ一方、囲い込みへの是正措置や同一建物減算のあり方をめぐっては意見が分かれました。

制度の具体像はこれから決まります。だからこそ、いま私たちにできるのは、「本人が選べているか」「その根拠を説明できるか」を日々の運営に落とし込むことです。

わおん北海道は、「共に生きる」というミッションのもと、ご利用者様・ご家族・職員、そして保護犬・保護猫が安心して過ごせる場づくりを、これからも一歩ずつ進めてまいります。制度に関するご不明点や、住まいと支援の組み合わせについてのご相談も、どうぞお気軽にお寄せください。

※本記事は執筆時点(2026年8月)で確認できる報道内容をもとに構成しています。制度・報酬・自己負担の詳細は今後変更される可能性があるため、最終的な判断は厚生労働省や自治体の公式情報をご確認ください。

参考・参照元

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